岩田健太郎教授 告発動画削除

 新型コロナウイルスの集団感染が発生しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に乗船した神戸大学医学部の岩田健太郎教授が、感染症対策の専門的な処置が取られていないなどと船内の対応を批判する動画をインターネットに投稿したことが物議をかもしだしているようだ。


感染症の専門家、客船内の感染対策を批判 BBCが独占取材

 この告発に対して、「臭いものには蓋をする」ごとく、橋本副大臣は19日、自身の公式ツイッターアカウントで次のように連投した。

 

 「なお昨日、私の預かり知らぬところで、ある医師が検疫中の船内に立ち入られるという事案がありました。事後に拝見したご本人の動画によると、ご本人の希望によりあちこち頼ったあげくに厚生労働省の者が適当な理由をつけて許したとの由ですが、現場責任者としての私は承知しておりませんでした。専門家ともあろう方が、そのようなルートで検疫中の船舶に侵入されるというのは、正直驚きを禁じ得ません。」

 

 ツィートを読む限り、副大臣が許可無しに船内に侵入した事を問題視しているのならば、これは侵入した教授が悪いのではなく、侵入を許可した厚生労働省の者であり、現場責任者である副大臣の責任ではないでしょうか。「墓穴を掘る」とはこの事を言うのでしょう。

 

 厚生労働省技官OBの医師も次のように話しています。「単純に自身のメンツにこだわった結果でしょう。『俺の許可なく勝手に入って、勝手に情報公開しやがって』ということでしょう。」

 

「現場の医療関係者の備えについての話なのに、焦点がずれた明後日の方向を向いた見解に思えます。」

 

 情報統制ができていない結果、船内の感染者を増やした可能性もあります。指揮命令系統が不十分で、「報告」「連絡」「相談」(ほうれんそう)が無かたのでしょう。その後、岩田教授の動画が削除されたことから、何らかの圧力があったことは否めない。